ドストエフスキー「地下室の手記」

めちゃくちゃ面白かったのであっという間に読了。
今まで読まなかったことが悔しい。17〜20歳ぐらいの時期に読んでたら結構救われたかもしれないのに。

まず第一に、ぼくがいつも、周囲のだれよりも賢いのがいけない、ということになる。
(ぼくはいつも、自分は周囲のだれよりも賢いと考えてきた。そして、ときには、真に受けていただけるかどうか知らないが、それをうしろめたくさえ感じたものだ。少なくともぼくは、生涯、いつもどこかそっぽのほうを見ていて、人々の目をまともに見られたことがない)。

文化庁工芸技術記録映画特集@フィルムセンター

京橋のフィルムセンターにて、工芸技術記録映画の特集上映を観てきた。
記録映画やドキュメンタリーは好きだが、半分は時間つぶし目的。

行ってみたところ、150席ぐらいある小ホールにお客さん7〜8人。
後ろでじいさんが近くに座ってるおじさんに話しかけている。成瀬や小津を観に来たじいさんなら話しかけられたこともあるし、適当に話を合わせられるのだが、工芸技術記録映画なんてものが毎年作られてることも今日知ったばかりなのに、万一話しかけられでもしたら終わりなので、気配を消して上映を待つ。

今日の上映は「銅鑼 -三代魚住為楽のわざ-」(2005)と「桐塑人形 -林駒夫のわざ-」(2006)の二本。

銅鑼も面白かったけど、桐塑人形のほうが造形的に惹かれるものがあった。
まったく下絵を描かずにいきなり彫り始める。林さん曰く「頭の中に完璧に立体像があるので」とのことだが、まさに漱石「夢十夜」の運慶と快慶みたいで圧巻だった。彩色も色を塗るのではなく、いろんな種類の和紙を細かくちぎって一枚一枚貼っていく。できあがりは本当に息を飲むぐらい美しい。間近で実物を見てみたい、とはいっても日本人形の顔はやっぱりどこか怖い。
もっと観たいけど、日曜でこの入りだと金曜日の回とかどんな感じなんだろう…。

Pete Townshend「The Quadrophenia Demos」

ボックスからのデモを6曲収録したレコードストアデイ限定の10インチ。音はボックスで聴けるのでシールドのままとっとこうかなあ。
イールパイのテープボックスを模した裏ジャケがストーンズの「サタニック・マジェスティーズ」風というか、ちょっとサイケな感じで面白い。

「Sea And Sand」「Drowned」が収録されるだろう第2弾が待ち遠しい。
RSD限定盤、今回は結構欲しいものが多い。…というか、ジョンの「Imagine」RSD箱と並べるためにジョージの「All Things Must Pass」RSD盤がいまさら欲しくなって困っている。

「安部公房全集 007」

今月は第7巻を購入。
1957年に書かれたものがまとめられていてとにかく多彩で面白い。
記録芸術運動の一環のルポ『道』、子供向けラジオドラマ『キッチュ クッチュ ケッチュ』、短篇『家』『夢の兵士』などなど。
他にも、チェコに行ってトルンカと会ったり、瀧口修造を訪ねたり。
トルンカと公房ってのもすごい組み合わせだが、自分が好きだったものが思わぬところで結び付いているのは嬉しい。