行き詰まったときは漱石の『私の個人主義』と『現代日本の開化』を読む。
グローバリズムとか、キャリアとか、自己責任とか…新しいくせに手垢にまみれて形骸化した言葉は一つもない。
もし途中で霧か靄のために懊悩していられる方があるならば、どんな犠牲を払っても、ああここだという掘当てるところまで行ったらよろしかろうと思うのです。
必ずしも国家のためばかりだからというのではありません。またあなた方のご家族のために申し上げる次第でもありません。あなたがた自身の幸福のために、それが絶対に必要じゃないかと思うから申上げるのです。
もし私の通ったような道を通り過ぎた後なら致し方もないが、もしどこかにこだわりがあるなら、それを踏潰すまで進まなければ駄目ですよ。
漱石先生はいつでも一緒に苦悩してくれる。
過程をすっ飛ばして答や即戦力を求める社会を笑おう。