The Pentangle「In The Round」

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再編ペンタングルの2枚目を購入。ジョンばかりかダニーもいないが、これはこれでなかなか良いアルバムだった。
ジャッキーのヴォーカルをメインに据えた音はオリジナル・ペンタングルとは別物だけど、ある意味聴きやすい。よりフォーク・ロック寄りになった音。
「Play The Game」「Sunday Morning Blues」は名曲。
発表は86年だけど、シンセベースが気になる程度でそれほどデジタル臭い音でもない。
敬遠してたのを後悔してる。拾い物だった。

Jungle Smile コンサート -再会- @静岡インザライフ

ジャンスマの12年ぶりのライブ。12年ぶりというのは簡単だが、ジャンスマは特別な思い入れのある2人。
12年間ずーっと復活を祈ってきたし、なんといっても何度もジャンスマの楽曲に救われた。

ライブのタイトルは「再会」。でも自分にとっては初めてのジャンスマ。
何があっても行かなければならない。後先を考えるヒマなんか一瞬でも無いのだ。だからすぐチケットを買って楽しみにしてた。
なのに、2月8日から9日にかけては記録的な大雪の予想が。静岡に到着できないなんてことになったら泣くに泣けないので、急遽前乗り。
静岡は寒いものの、弱い雨が降る程度で雪は降らなかった。

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会場に着いて、とりあえず物販。『ジャンスマポップ』は何枚も持ってるけど2人のサイン入りだったので買ってしまった。前乗りで予想外の出費を強いられたので、他にそれほど惹かれる商品がなかったのは少し寂しいけど助かった。

ライブは「片想い」からスタート。セットリストはちょっと曖昧だが、どことなく地味だった「白い恋人」の印象は一変したし、「思春期」「ランドセル」はスタジオテイクより断然今日の演奏のほうが良かった。

「初恋」をシングルに近いアレンジで聴けたのも嬉しかった。『翔べ!イカロス / 初恋』は世界一好きなシングルだ。もちろん『Strawberry Fields Forever / Penny Lane』よりも。
そもそも音楽にちゃんと興味を持ったのは「イカロス」が初めてだったと思う。2000年2月23日の深夜、コサキンを聴いてたらこの曲が流れてきた。一瞬で持っていかれた。J-POPなんて真面目に聴こうと思ったこともなかったけど、翌日すぐにCDを買いに行った。

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「イカロス」以降の4枚のシングルはすべて桁外れの名曲だ。「抱きしめたい」も結果的に最後のシングルになってしまったので印象深いし、大好きな曲。ライブで聴くとサビのベースラインに身体を持っていかれる。

新曲2曲のうち「理由は要らない」は12年前だったら歌えなかったかもしれない、とイクノフが言っていたのが印象的。
最後は「翔べ!イカロス」。会場の幸福感とあいまって、とてつもなく前向きに響く。泣くかなと思っていたけど泣けなかった。つくづく自分の涙腺は冷たいと思う。

アンコールは生ギター1本で「恐竜のヘリコプター」。ファーストでは一番好きな曲なので嬉しかった。
会場を巻き込んでの写真撮影(?)も終えて、本日2度目の「翔べ!イカロス〜おなじ星」で大団円。本当に素晴らしかった。
客電が上がってもすぐには拍手が鳴り止まない。

ライブの途中に「のほほん喫茶」を模したコーナーもあって、当時リスナーだった人にはさらに感慨深かったと思う。羨ましい。

一夜限りの再結成かと思っていたけど、2人とも今後の活動にも前向きなようだった。12年前とは音楽を取り巻く環境も様変わりしているし、曲作りたくなったら作る、ぐらいのゆるいペースでのほほんとやっていって欲しい。
一生ジャンスマします。

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(公式サイトより借用しました。問題がありましたらすぐに削除致します)

佐々木昭一郎監督の新作、遂に!

岩波ホールHPの年間スケジュールに、佐々木昭一郎監督の名前が!

監督は4年前、渋谷ユーロスペースで行われた特集上映「佐々木昭一郎というジャンル」の会場で、高野悦子さんと会社を立ち上げ映画を作ろうとしていること、主役の少年を探していること、池辺晋一郎氏に脚本を見てもらったことなどを語っていた。

それからは神保町に行くと必ず、岩波ホールの次回上映ラインナップを見るのが習慣になっていた。
今度こそ本当に本当だ。

「モーツァルトの娘たち」だったタイトルも「ミンヨン 倍音の法則」に決定したようだ。

minyoung

正直云って期待半分、不安半分といった心境。川シリーズ以降の作品は全て観ているわけではないが、「七色村」「パラダイス・オブ・パラダイス」などははっきり言ってつまらなかった。それこそ佐々木昭一郎のファンが撮った代物のように思えて悲しかった。

しかし、佐々木昭一郎の新作が観られるというだけでとにかく嬉しいのは事実。
20世紀有数の映像詩人が、21世紀にも新しい世界を見せてくれることを願って。


06年に日本映画専門チャンネルが制作した特番の冒頭部分。
佐々木昭一郎って何者?という方におすすめです。

はっぴいな海

前からこの4枚のジャケがどことなく似ているのが気になっていた。

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はっぴいえんどの「風をあつめて」の歌詞にある、〈防波堤越しに見えた碇泊してる都市〉もこんな風に見えたんじゃないだろうか。
その後〈風をあつめて…〉に繋がるが、風は凪いでいてほとんど吹いていないような気がする。

どのジャケットからも動的なイメージは喚起されない。むしろあの世のような静かな海のイメージ。
細野さんの『はらいそ』はそういうイメージのアルバムだし、後年のインタビュー本『エンドレス・トーキング』でも現実逃避願望と絡めて補陀落渡海のことなどを語っていた。

『ロンバケ』もそうだ。一般的にはリゾートそのものみたいなイメージのジャケかもしれないが、虚無的な印象が付きまとう。絵本版なら人物の絵もあるからそうでもないが、誰もいないプール、その向こうにはやっぱり誰もいない砂浜。核戦争後の世界と言ったら言い過ぎかもしれないが、どこか終末的な印象。
「カナリア諸島にて」の歌詞とも無縁ではないし、レココレで湯浅学が同曲をレビューしていた文章のせいもあるかもしれない。大滝さんが震災後に釜石の海について語ったインタビューの印象もある。

大滝さんが言葉も、かつての恋人の面影も忘れて生きていくと歌ったカナリア諸島も、細野さんがハリケーンドロシーに誘惑されてボレロを踊る熱帯の海も、すぐ近くにある。
音楽はいつでも思わぬところで繋がっている。二人が教えてくれたこと。