E.M.シオラン「生誕の災厄」

古本屋で買った『BOOKMAN Vol.26』(1989)の〈秘密のベストセラー〉で取り上げられていたので購入。絶版にならずいまだに版を重ね続けているのが流石。

厭世観に満ちたアフォリズム集。基本的には、あらゆる語彙を使って〈生まれてきたくなかった〉と書いてあるだけ。
だから読んでいて愉しいが、なんとなく深みもない気がしないでもない。

疲れ切っていて、ここから議論に発展させるのも面倒臭がっているような作者の姿が浮かんでくる。
「反論があればどうぞ、そこから始まるものは何もないから俺はなにもしないよ。大体始まったとしても知ったこっちゃない」、そんな感じ。
だから読者は疲れない。(もしくはこの本を手にした時点で作者同様疲れきってる)し、そこが良い。どうでもいい。

コメントは受け付けていません。