サイモン・シン「フェルマーの最終定理」

フェルマーの最終定理は、Beach Boysの『Smile』に似ていると思う。
いちおうはブライアンが04年に完成させたけども、それはあくまでも現在のブライアンがツアーバンドと共に作り上げたものであって、67年当時、ブライアンの頭のなかに響いていた完成形がどんなものだったかは謎のままだ。
フェルマーの最終定理も、ワイルズが証明こそしたものの、それがフェルマーの証明と同じだったはずがなく、オリジナルの証明は謎のままだ。

数学はもちろん算数さえ怪しい自分にも楽しめた数学ノンフィクション。
解説で訳者が書いてるように、難解な計算をひとつも読者にさせず、それでいてワイルズをはじめとする数学者達の仕事がいかに凄いかを伝えてくれるサイモン・シンの筆力はすごい。

数学の歴史を紀元前から一気に読まされてしまった。
圧巻。