「ムーミン谷の彗星」(旧装丁トーベ・ヤンソン全集版)

どんなに珍しいものでも、ずっと探し続けていればいつかは見つかるもので、やっと、旧装丁トーベ・ヤンソン全集版の『ムーミン谷の彗星』が手に入った。


しかも滅多に見ない帯付き。
アニメの放送に合わせて新装丁に移行したんだと思ってたが、違うのかもしれない。


この表紙が、二十数年前、小学校の図書室で自分の目を釘付けにしたのだ。
ムーミンたちは小さくしか描かれていない。真っ黄色でレトロで巨大な望遠鏡。そして科学者の影。
いま見てもワクワクする。
この絵に彩色して表紙に持ってきたデザイナーのセンスに脱帽。

トーベ・ヤンソン「リス」

ヤンソンさんの短篇は好き嫌いがはっきり別れる。
「リス」は一行目を読んだ瞬間に好きになった。

クルーヴハルでの暮らしが臨場感たっぷりに描かれてるだけじゃなく、ヤンソンさんの他者との関係性に対する姿勢も窺える。
お互いを尊重して、近づきすぎす、遠ざけすぎない。それがたとえ一匹のリスであっても。
厳しさも温かさも兼ね備えた、他者の孤独をきちんと尊重する態度。

ムーミン谷の住人達みんなが持っている性質。だからムーミン谷に住みたいと思う。
とにかく静けさと波の音に充ちたこの短篇が大好きだ。

トーベ・ヤンソン「ニョロニョロのひみつ」

講談社文庫の新装版も『小さなトロールと大きな洪水』しか買わないうちに、ヤンソンさん生誕100周年記念カバーに変更されてしまって、どうせならボックスで欲しいなぁと思ってるうちになんだかんだ1年以上経ってしまったので、今度はそろそろ100周年カバーから新装版に戻るのかなぁと焦ったり。
好きな本を複数買いするのは嫌いじゃない。でも装丁替えのスパンが短いとつらいよ。

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『ムーミン谷の仲間たち』は後期の作品で、ここまで来るとムーミン童話よりヤンソンさんの他の小説に感触が近そう。(ほとんど未読なのです。すみません)
「ニョロニョロのひみつ」はパパが他の作品でもたまに見せる世捨て人願望で書かれた一編で、そのうえニョロニョロが出ずっぱりなので、ニョロニョロとパパ好きとしては堪らない。
確かに解説にもある通り「ピンぼけの失敗作」な感じはする。冗長で詰め込まれた要素を活かし切れてない。でもピンぼけなら読むたびにピント合わせを変えれば、そのたびに違う読みが出来る。だからそんなに悪い作品でもないと思う。

papa

本音を言えば最初の2ページだけあればその後はいらないくらい好き。パパの背中と水平線。もうそれだけでいい。

Tove Jansson「MOOMIN: The Complete Tove Jansson Comic Strip」

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ちくま文庫にムーミンコミックスが入った。

手軽に読めるし表紙も昔使ってた手帳に似てて可愛い。欲しい。でもコミックス版は原書で読んでこそな気もする。

コミックス版は原文もスウェーデン語じゃなくて英語なので、ヤンソンさんの言葉をそのまま読めるのが嬉しい。
日本語版で読んでる人にもオススメ。英語ならではの可愛さがあるし、いま手に入るハードカバーは装丁も綺麗。
英語も簡単。世界観もキャラクター設定も小説とは全然違っていて、読み比べると楽しい。
不可触民とは言わないまでも、小説ではきわどい役割を担っていたニョロニョロその他のキャラクターも、いい気な連中になっていて笑える。

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(Amazonは安いけど高確率でダメな梱包なのがイタイ)

「MOE 2015年12月号」

毎年恒例のムーミンダイアリー付きの「MOE」。これを買うと師走を感じる。

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毎年毎年出てるし、大して目新しいことは書かれてないのだけど、今年はムーミンの〈本〉がテーマなので、眺めていると結構愉しい。
小学校の図書館にあったトーベ・ヤンソン全集(1968年版)の表紙も載っていて、今見ても『ムーミン谷の彗星』は強烈な色彩でカッコイイ。いつか手に入れたい。

ムーミンベーカリー&カフェ@ラクーア

今日も国会前抗議。

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休日なので遠方から来ている人(団体さん等)が多かった印象。警備が多少ゆるかった印象。あくまでも印象。

それにしても暑かったのでムーミン谷(千代田区)へ逃亡。
ムーミンの日記念プレートはこの前頼んだので、ベリーサンデーを。

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アイスが美味しい。

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スナフキンと相席は初めてだったので嬉しい。異父姉弟の図。

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グッズコーナーにいたご先祖さま。どこにいても可愛い。

ムーミンハウスカフェ@ソラマチ

最近24時間イライラしているので、息抜きにソラマチのムーミンハウスカフェへ。
改装後は初めて。

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ムーミンの日が近いので、ムーミンの日限定プレートを頼んだ。お皿はお持ち帰りできる。

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いつ来ても心を和らげてくれる。ありがとう。

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モランもちゃっかり仲間入りしてるのがいい。

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パパみたいにニョロニョロの舟に乗り込んで消えたい。

ムーミンプレミアムコレクション2014@西武船橋

1月の銀座三越には行けなかったので、「おしりクッション」を買うために名古屋に行くことまで一時は真剣に考えた今年のプレミアムコレクション。
近場の西武船橋で開催ということで、おしりクッション目当てで行ってきた。

140725 ムーミンプレミアムコレクション(1)

いちおう夏休みシーズンだけど平日なのでほどよい空き具合。男性客は自分一人でも気にしない。
2メートルぐらいのムーミン屋敷の模型がなかなかよく出来てた。中にはちゃんとムーミン一家がいる。

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ムーミン屋敷全景。

140725 ムーミンやしき入口(1)
花の手入れをしているママと、部屋の中にムーミンとスノークのお嬢さん、スニフ。

140725 ご先祖さま
ご先祖様には額縁が似合う。

まんじゅうのように積まれたおしりクッションを購入。かわいいけど汚れやすそう。
そんなこと気にしててもつまらないので、いっそ猫さんたちに豪快に遊ばせてあげようか。

おしり

ムーミン展@松屋銀座

大規模なものでは大丸の展示から5年ぶり(?)のムーミン展。
ギリギリGWじゃない平日だったのにやっぱり混んでいた。

entrance

ヤンソンさんの原画は小さいサイズで繊細なものがほとんどなので、後ろの人を気にしながらだとゆっくり見られなくてちょっと残念。
水彩もいいがやっぱりペン画の挿絵がいい。ママやパパも意外と直線が使われていたりして、絶妙なペンのタッチはずっと見ていても飽きない。
小学校の図書室にあった古いトーベ・ヤンソン全集版の「彗星」がムーミンに嵌まるきっかけなので、あの天体望遠鏡と天文学者の影が強烈な挿絵の原画がなかったのが残念。

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(某オークションの出品画像を拝借しました…。)

後期のいわゆる「冬のムーミン」4作の挿絵は格別だ。初期に比べるとラフなタッチの中に漂う寂寥感が堪らない。
コミック版を経てるからキャラクターの造形自体は初期よりも洗練されて可愛らしくなっているのに、それなのにこの無駄を一切削ぎ落としたような厳しさ。ムーミン達の丸い目は変わらず可愛らしいのだが、同時に虚無を見ているようですらある。厳しさと優しさが極限で両立するとこういう絵になるのかもしれない。

そういえば今回は「ガルム」やコミック版の展示はなかった。児童小説のムーミン世界に絞った内容で、これはこれで良かったと思う。

最後のほうには来日時に描いたスケッチ(遊び心たっぷり)や谷口千代さんへ宛てた手紙、谷口さんが今回のために制作したジオラマが展示されている。
いつもの作品と同じように、このジオラマも谷口さんのムーミン愛が伝わってきてすごく楽しい。いろんなシーンが散りばめられているので、いろんな角度から楽しめる。もう少し空いてたらもっとじっくり見たかった。

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南西方向から。奥におさびし山。

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ニョロニョロたちが集う島。細かい!

最後はお楽しみの物販だが、会場限定のマグネットのガシャポンとチケット模様のマスキングテープが売り切れていて買えなかった。買えないとなると余計に欲しくなるのが人情なので、たぶん物販だけでもあと3回は行くでしょう。

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こちらは2009年のムーミン展。

トーベ・ヤンソン「ムーミンパパ海へいく」

東陽町のギャラリーA4に、「トーヴェ・ヤンソンの夏の家」を観に行った。
展示自体は小規模ながら、クルーヴ島の小屋が再現されていて心地良い空間だった。
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「ムーミンパパ海へ行く」はムーミンの児童小説のなかで一番好きな作品で、夏になると読み返したくなる。何回目かの再読。
登場人物を最小限にとどめ、初期の作品からは想像できないような閉塞感を描いている。
ムーミン谷の住人達がほとんど出てこないので、必然的にムーミン一家3人の内面描写が主となる。

自分の役割に忠実であろうとするパパ、なにもかも自分で行おうとするパパに不満を持つママ、うみうまやモランと対峙することで孤独を見つめる“思春期の”ムーミン。

家族がそれぞれの居場所を見つけてもう一度家族になる物語は、ある意味息苦しく重いのだが、フィンランド湾の曇天を思わせるこの重苦しさが好きだ。
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