The Pentangle「The Albums」

夏に『Sgt. Pepper』があったからなのか、どことなく静かな今年の秋冬商戦。
Whoのシングルボックスと日本盤シングルがちょっと欲しいぐらいで、お財布には優しい。

ただ、国内発売されてないだけで、Cherry RedからPentangleのボックスが9月に出てた。
結成50周年記念。おめでとう。


ボックスはマット仕上げ。汚さないように。


中身は紙ジャケ。とはいえ輸入盤の紙ジャケなので推して知るべし。

ディスク個々のジャケはダメでも、ブックレットは読み応えあり。
67年から73年までのライブ、レコーディング一覧まで付いている。このへんはCastle盤のボックスにも付いてたのかもしれないが、自分は持ってないので比べられない。

Castle盤が4枚組だったのに対してこっちは7枚組。
アルバムごとにボーナストラックを詰め込んだ構成で、未発表曲は22曲。

まだ全部聴いてないが、ファーストのボーナスに収められた67年8月のセッションは凄い。
「Poison」だけはCastle盤ボックスで既出だが、もう全然別のバンド。
リヴァーヴを効かせすぎたジャッキーのコーラスがバートのシャウトの後ろでゆらめいているところに、いきなり乱入する凶暴なエレキ。
まるでVelvet Underground。ヘタしたらWhoのファーストの影が見える。なるほどプロデュースはShel Talmyだったと変なところで納得。


それにしても絵になるバンドだ。ジャッキーの不良っぽさ最高。

全体的にCastle盤よりも音圧若干高め。でもいいリマスターだと思う。
『Solomon’s Seal』がオリジナルマスターからリマスタリングされるのは今回が初。

このボックスで今年の冬は愉しめる。いい買い物だった。

Bert Jansch「Moonshine」(2015 Remaster)

Bert Janschのカタログのリマスターが去年から始まっている。
アナログにはちょっと惹かれるけど、CDは01〜03年頃のCastle盤の音質で特に不満もないので、あまり魅力を感じない。

moonshine2001
ただ『Moonshine』だけは盤起こしっぽい音が少し不満だった。Repriseのマスター管理が雑だったのか、Pentangleの『Solomon’s Seal』も03年のCastle盤はJohn Renbournが持っていたテープコピーを使ったらしい。
(『Solomon’s Seal』のマスターテープは最近アメリカで見つかったとか)

moonshine2015
ということで『Moonshine』だけは2015年盤を買ってみた。ジャケットも微妙に変わっていて期待させるものがあったし。
他のアルバムはSanctuaryからだが、これと『Live at 12 Bar』はEarth Recordings(あんまり聞かないレーベル)からのリリース。

で、聴いてみたら今回もやっぱり盤起こしっぽい音だった。どこにもマスタリング関連のクレジットが無くて詳細が判らない。残念。
わりと思いっきりドンシャリ気味に振られていて、特に「First Time Ever I Saw Your Face」や「Oh My Father」ではシンバル系が目立つ。
音圧も上がったぶん少し圧迫感がある。逆に01年盤のほうが空間を感じられる音だ。

気になったのは、01年盤と各曲のランニングタイムがコンマ以下6桁まで完全に一致すること。リマスタリングをしてコンマ単位まで曲の長さが同じってことがあるんだろうか。すでにデジタル化されたファイルをマスターにしてればあり得るか。まさか01年盤の“CD”をマスターにしてるなんてことはないだろうし…。

ただ、ランニングタイムは完全に同じでも、どの曲も曲頭の無音部は0.03秒ぐらい15年盤のほうが長い。ってことは逆に曲終わりでほんの少し早めに音を絞ってることになるけど、イマイチ意図が解らない。
これからも頻繁に聴くのは01年盤になりそうだし、どうでもいいか。

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Bert Jansch「The River Sessions」

バートのアルバムには名盤しかない。控えめに言っても水準以下の作品はゼロ。
ただ寂しいのは80年代以前のライブ盤が少ないこと。Pentangleを除くとMartin Jenkinsとの1枚があるだけ。

riversessions

でもこれさえあればいい、と思わせてくれるのが04年に発掘された『The River Sessions』。74年グラスゴーでの素晴らしすぎるライブ。

『L.A.Turnaround』リリース3ヶ月後なので、そこからの曲が多い。スタジオ版はLA録音でスティールギターが入ったりして、珍しくカントリーっぽいアレンジが多い。それはそれで大好きだけど、ギター1本で曲の良さがストレートに伝わってくるここでの演奏も嬉しい。
特に1曲目の「Build Another Band」は、『Santa Barbara Honeymoon』ではトロピカルなアレンジで、ちょっとオーバープロデュースな感じもするのでこっちのほうが好き。同じく次作からの「Dance Lady Dance」もシンプルなアレンジに軍配。

Pentangle時代からはバッキバキのフィンガーピッキングが冴えまくる「I’ve Got A Feeling」と、寂寥感がたまらなくいい「When I Get Home」の2曲。
アンコール前のラスト、「ちょっと早いけどクリスマスプレゼントだ」とMCされて始まる「In The Bleak Mid-Winter」も、冬のエディンバラの景色が目に浮かんでくるようで、聴衆の熱狂も凄い名演。


音質も文句なし。映像が残っていれば最高だけど贅沢は言わない。

R.I.P. John Renbourn

ツイッターは訃報だけはよく教えてくれる。
ジョンまで逝っちゃうとは…寂しいね。
プレイスタイルで言えばバートのほうが好きだけど、ジョンも名盤が多い。というかこの2人は水準以下の作品が一切無い。
『Faro Annie』『The Hermit』は特に眠り際に聴くととても気持ちいい。


それにしても一度は2人のプレイを生で観たかった。
R.I.P.

The Pentangle「In The Round」

intheround

再編ペンタングルの2枚目を購入。ジョンばかりかダニーもいないが、これはこれでなかなか良いアルバムだった。
ジャッキーのヴォーカルをメインに据えた音はオリジナル・ペンタングルとは別物だけど、ある意味聴きやすい。よりフォーク・ロック寄りになった音。
「Play The Game」「Sunday Morning Blues」は名曲。
発表は86年だけど、シンセベースが気になる程度でそれほどデジタル臭い音でもない。
敬遠してたのを後悔してる。拾い物だった。

The Pentangle「Cruel Sister」

cruelitaly

昨日買ったもの@御茶ノ水DU。
ペンタングルの4枚目のイタリア盤。70年代の欧州盤にありがちな余計なロゴが入ったイマイチなジャケ。ジャケもペラペラ。だけどペンタングルだから買うしかないのだ。

Bert Jansch「Rosemary Lane」

10月5日はバート・ヤンシュの一周忌だったので、「Rosemary Lane」を聴いていた。

ペンタングルの(というかジョンとの)ゴタゴタに疲れきっていたのか、とても静かで内省的なムード。弾き語りの一発録りなのはファーストと一緒だが、あちらにはあった性急さとか尖った感じがなくてひたすら穏やか。
宅録に近いからか、ベッドサイドでギターを弾くバートの姿が眼に浮かぶ。