マーティン・スコセッシ「ジョージ・ハリスン リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」

気力を振り絞って無理矢理映画を観た。

3時間強の大作ドキュメンタリーだが、まだまだ触れてほしかったエピソードや曲もあり、ジョージの人生の濃度や交流の広さを思い知らされる。

また、ここに描かれたジョージがすべてではないだろうし。
もっと俗物的でロックスターな一面もあったはず。
そのへん、クラプトンやポールの言葉で濁してるのはズルいなと思いつつ、死者に鞭打つこともないとは思う。

晩年、自分の死期を見つめ、死を受け入れながら生きるジョージの姿は感動的。これからは『Brainwashed』を冷静に聴けない。

それにしてもジョージは羨ましい男だ。こんな力作ドキュメンタリーを作ってもらえるんだから。
先に逝ったジョンには、『イマジン』なんて凡作があるだけ。
今度作られる『Above Us Only Sky』も、またもやアスコットの『Imagine』セッション中心の映画みたいだし。
彼にもこれぐらい力の入ったドキュメンタリーが作られるべきだと思う。

マーティン・スコセッシ「アリスの恋」

無性にニューシネマが観たい熱。
『アリスの恋』はエレン・バースティンもいいけどダイアン・ラッドがいいのよね。ちょっと下品だけど憎めないウェイトレスは名演。
二人とも実年齢以上に見えるがそれは置いておこう。

ただ子役が苦手なんだよな。トミー役のガキが役柄とはいえウザったくてしょうがない。

ラスト、店の客が拍手するのはどうかと思うけど、メイキングを観る限り仕方なかったようだ。惜しい。

スコセッシ「タクシードライバー」 / ヴェンダース「都会のアリス」

なんとなく観直したくなって2本続けて観た。
両方とも(特に『タクシードライバー』)重めの映画なのに無性に観返したくなるのはなぜだろう。観返したくなるから名作なんだな。

帰還兵だとしてもトラヴィスは変な奴だと思うけど、それでも感情移入できちゃう。ダメ人間の証拠か。
「Late For The Sky」が流れる瞬間のなんともいえない切なさまじりの解放感。

『都会のアリス』のなにが好きなのか、今観返して夜のシーンのリズム感だと気づいた。
モーテル(ホテル)に入る→寝室のシーン→フェイドアウト、翌朝のシーンにいくのかと思うと、深夜のモーテル室内のシーンに繋がる。
このまったりした夜長感がいい。
夜は長いほどいいに決まってる。