水野稔「黄表紙・洒落本の世界」

大学時代の戯作文学の授業を思い出したくて、要は現実逃避したくて読んだ本。

もう少し図版が欲しかったとは思うものの、江戸後期の戯作文学が、現実とどのように関わり、どのように変遷していったかがよくわかる。
寛政初期、弾圧を加えられた山東京伝の身の処し方に、江戸庶民、というか日本人の順応体質が垣間見れて、なかなか嫌な気分になったりもするが、表向きは体制に迎合しながらも心理描写を深めることは止めなかったのが、京伝の凄さでもあるんだろう。

知的好奇心も満たせたし懐かしい気分にもなれたし、損はなかった一冊。

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