斉藤由貴「LOVE」


斉藤由貴ほど〈ファム・ファタール〉という言葉が似合う人も(昔の女優さんはともかく)いない。
不倫したいもん。

当然、松本隆経由で聴き始めた人だが、この人はご自分でもすごくいい詞を書く。かしぶち哲郎さんもどこかでそんなことを仰っていたような。
『LOVE』は全曲自身で作詞している。
これが凄い、可愛い、怖い。

冒頭の「いつか」「ホントのキモチ」あたりはまだアイドルっぽさもあるが、聴き進むほどに〈女〉が滲み出してくる。これが怖い。
気がつくといつの間にか般若に魅入られていたような感覚。

この人は愛に生きている人だな、と思う。

忌野清志郎「RAZOR SHARP」


タイトル曲よりよっぽどキレてるんじゃないかって勢いの1曲目「WATTATA」がとにかくサイコーな、Blockheadsを従えた清志郎さんの1st。
ドラムにTopper Headonが名を連ねてるのは少し意外。
詞も曲も特別にRCと違うことをしてるわけではないんだろうけど、やっぱりどこか感触は違う。

アナログを買ったのは最近だが、「MELODY MAKER」が収録されてないこっちのほうが流れはいい気がする。
豪華な作りの変形ジャケットも含めて完璧な名盤。

遊佐未森「roka」

遊佐さん10枚目のアルバム。
「ハモニカ海岸」「潮見表」ほか名曲揃いの名盤。
タイトル曲「ロカ」は名曲中の名曲。
からだのなかを透明にして、大陸の火も、戦争の火も、穏やかに消す水が必要だ。

もうこれ以上悲しいことが起こらないように。

遊佐未森「ハルモニオデオン」

遊佐さんのアルバムはまだ聴いてないのも結構あるが、今のところ一番好きなのは3rdアルバム『ハルモニオデオン』。

「山行きバス [道草ノススメ]」「暮れてゆく空は」を筆頭に、完成度の高いキャッチーな曲が並ぶ。
前作『空耳の丘』の骨組みはそのままに、アレンジやコーラスがより立体的になった印象。
特にコーラスワークは絶品で、ただでさえ透き通るような歌声が美しく交わる。
「僕の森」が特に好き。部屋真っ暗にして聴く。

外間隆史の作編曲能力は凄い。(遊佐さんと外間さんの関係は、小川美潮と板倉文を連想させる)
聴覚のご馳走だ。

ジャケットやブックレットも含めたアートワークも素晴らしいので、アナログで再発してほしい。

イズミカワソラ「東京フラミンゴ」

ゐさおちゃん絡みでもう一枚。
まるまるプロデュースを手掛けたイズミカワソラの『東京フラミンゴ』。
歌謡曲を英語とフランス語でカバーした企画盤。

この2人なら悪くなるはずがない。
確かに悪くはないのだけど、案外アレンジが常識的なので、特に引っ掛かりもなく聞き終えてしまう。
もともとよく知られたメロディーを、「こう崩してきたか」という驚きがもう少し欲しい。

そういう意味では「銀座カンカン娘」がベストトラック。
ちょっとだけニューオリンズの香りがする。
嗚呼、Dr. Johnも逝ってしまった。

空気公団「春愁秋思」

空気公団は音楽を自覚的に聴き始めた頃から好きで、最初に買ったのはシングル「わかるかい?」。


今ではカップリングの「白(スタジオライブ)」のほうが好きだ。
アルバムだと同時期の『融』とか『こども』あたりが好きで、結構聴き込んだ。

最近よく聴いてるのは11年の『春愁秋思』。
初期に比べると重心が低いというか、特にボーカルの音像が少し硬質で良い。

アルバム前半の流れが秀逸で、特に3曲目の「だんだん」は、Jungle Smileの「猫とゴミ」と並んで、大好きな猫ソング。

最後のジャニス

ジャニス本店の最終営業日。
やっぱり来てしまった。


いい天気。


↑整理券。


棚はさすがにスカスカだった。それでもこの豊作ぶり。


『直島ミュージックスタジオ作品集』が300円で買えるとは思わなんだ。

もう返却日を気にする必要もないので、ゆっくりちょっとずつ聴こうと思う。

ありがとう、ジャニス。
13年間お世話になりました。
たまにジャニス2を覗くからね。