佐渡岳利「NO SMOKING」@シネスイッチ銀座

『細野観光』には結局行けなかった。
都合が付かなかったのもあるけど、ヒルズのあの空間が嫌いということもあったり。
なのでそのぶん、今日は細野さんのドキュメンタリー『NO SMOKING』を。

よくできた映画だ(細野さんを題材にして駄作になるはずがない)が、初めに言ってしまえば、短すぎる。
細野さんの人生を2時間足らずでフォローするなんて、土台無理な話だ。5時間ぐらい欲しい。
それでも、肝心なところは勿論きちんと押さえてある。

個人的には、もっと個々のアルバムについて突っ込んだ話が聞きたかった。
また、細野さんのインタビューがメインなので、周辺のミュージシャンへのインタビューはほぼ皆無。
そこも少し不満。
はっぴいえんど〜ティンパン〜YMO〜アンビエント〜ルーツ回帰、その他サントラや歌謡曲界隈までの人脈を網羅して細野さんについて語ってもらいたかった。
それはそれで膨大すぎるので、まあ夢みたいなものだけども。

それにしても。
細野さんと大滝さんの邂逅は何度聴いても楽しい。
お、Get Together!

「細野観光 1969-2019 オフィシャルカタログ」

まだ展示は観に行ってないのに図録だけ届いてしまった。
だから中身はパラッと覗いただけなのだけど、巻末に再録されたメモ類で手が止まり、圧倒され、絶望した。
絶望しなくてもいいんだけど、打ちのめされた。
こんな人にはどんな手を使ったって太刀打ちできるわけが無い。凄すぎる。
それは音楽家として云々、プレイヤーとして云々以前に、人として好きなものを探求する好奇心とか姿勢の問題であって、自分なんか箸にも棒にもかからないことを突き付けられた。

イヤーマイッタ。早く展示を見に行きたい。焚き付けられたい。

細野晴臣「HOSONO BOX 1969-2000」

嬉しい買い物。『HOSONO BOX 1969-2000』。

中身は大昔にレンタルして何百回も聴いてるが、所有する喜びはボックスの場合、格別。

シュリンクとステッカー付きの美品じゃなきゃ嫌だったので、コンディションと値段が見合うものになかなか出会えずにいた。(レンタルしちゃって中身が判ってるぶん、他に聴きたいものを優先しちゃうというのはどうしてもあったし)

それが先日、予約特典の10インチ付きでポンと目の前に。こういうときは後先考えずに買う。

10インチのジャケ裏は細野さんのマンガ。さすが絵が上手い。解説書の奥さんとツイスト踊ってる絵も好き。

まだ『はっぴいえんどBOX』と『風街図鑑』を手に入れないといけない。
気長に集めよう。

細野晴臣「分福茶釜」

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細野さんのインタビュー、というか雑談本。インタビュアーは鈴木惣一郎。
気軽に読めるぶん、同じ平凡社ライブラリーの『ENDLESS TALKING』のような濃さはない。
たぶん相性の問題だろうけど、鈴木惣一郎の質問は本当にどうでもいいことだったり、江戸しぐさなんて普通に口に出したりするので、なんかなぁと思う。やっぱり北中さんのほうが良いけど、本の性質も違うのでまぁこんなもんなんだろう。
たまにスピリチュアルな方面に思いっきり振れたときの細野さんは、話に野球が絡んできたときの大滝さんと一緒でついていけないし、あんまりついていきたくない。
それでもやっぱり細野さんの話は面白い。

いとうせいこう & TINNIE PUNX「建設的」

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なんとなく聴き返したら、音と言葉の隅々に閉じ込められた時代の空気に打ちのめされた。
名盤だとは思ってたけどここまでの名盤だったなんてね。

「東京ブロンクス」はもちろん名曲で、そういう認識でいたのに歌詞カード眺めながら聴いてたら泣きそうになった。
リリックの向こうに浮かぶ景色は80年代末期の軽薄なTOKYOなのに、この主人公はいま確かに目の前でつながりを求めてる。

他にも濃い名曲がいっぱい。幸宏さん作曲の名曲「なれた手つきでちゃんづけで」、スティールパンが気持ちいい「だいじょーぶ」、大竹さんが爆発する「俺の背中に火をつけろ!」などなど。ニューウェーブ見本市みたいな感じで、『Mess/Age』みたいにまるごと1枚ヒップホップじゃないからとっつきやすかったのかもしれない。


ギターは茂さんで「1969年のドラッグレース」風味。

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自分が持ってるのは95年の再発盤なので、オリジナルとはジャケが違う。

いっそヴィニールで再発してくれ。